第13回不動産市況DI調査(令和4年(2022年)6月27日公表)

2022.04.01

Ⅰ. 調査の概要
 令和4年4月1日を基準とし、過去半年(令和3年10月1日~令和4年4月1日)の不動産市場の推移に関する実感と、この先半年(令和4年4月1日~令和4年10月1日)の不動産市場の動向に関する予測について、(公社)石川県宅地建物取引業協会会員に対しアンケート調査を実施し、(公社)石川県不動産鑑定士協会が石川県不動産市況DIとして集計、分析したものです。
なお、本アンケート調査は、毎年4月と10月の年2回実施します。
(発送数:974 有効回答数:281 回答率:28.9%)

Ⅱ. 本調査の地域区分
 本調査では、石川県内を下記の通り区分し、アンケート調査を実施しました。
また、区分した各地域を下記の【区分名】のように称することとし、記載にはこの区分名を用いています。

【区分名】
1.【奥能登地区】輪島市、珠洲市、能登町、穴水町
2.【能登地区】七尾市、志賀町、羽咋市、宝達志水町、中能登町
3.【県央地区】金沢市、かほく市、内灘町、津幡町、野々市市
4.【手取川地区】白山市、川北町
5.【南加賀地区】小松市、能美市、加賀市

Ⅲ. 回答者の属性
 回答者の属性の詳細は本文(p.1参照)記載の通りです。

Ⅳ.集計結果の概要
(1) 地価動向(県全体)について

① 住宅地
●今回(令和4年4月1日時点)の県全体の地価動向DIは+27.4ポイント、前回(令和3年10月1日時点)と比べると19.2ポイントの改善となった。なお、前回時点における半年後の予測値は▲1.6ポイントとなっていた。
●半年後(令和4年10月1日)の予測は、今回調査時点と比べて11.2ポイント悪化した。依然として新型コロナウイルスによる感染が継続していることに加え、不安定な海外情勢による建築資材の高騰等も影響しているものと推察される。
●地域毎で見ると今回調査時点の地価動向DIは手取川地区が最も高く+70.0ポイント、また最も低かったのは奥能登地区の▲50.0ポイントであった。
●金沢市は、第10回調査(令和2年10月1日)で▲8.9ポイントとコロナの影響を受けたものの、その後は第11回調査(令和3年4月1日)で±0.0ポイント、前回第12回調査で+8.9ポイント、今回は上昇傾向が強く+41.1ポイントとなっており、回復傾向が続いている。小松市は前回調査よりより改善が見られるものの、▲8.3ポイントとマイナスの数値となっている。一方、白山市は前回+50.0ポイント、今回+100.0ポイントと上昇傾向が顕著になっている。
●半年後の予測値については、奥能登地区が横ばい、能登地区・南加賀地区が改善している。一方、県央地区・手取川地区では、予測値が悪化している。

② 商業地
●今回(令和4年4月1日)の県全体の地価動向DIは、▲2.3ポイントであり、前回(令和3年10月1日)と比べると29.9ポイント改善した。なお、前回時点における半年後の予測値は▲29.9ポイントとなっていた。
●半年後(令和4年10月1日)の予測は、今回調査時点と比べて1.4ポイント改善した。コロナワクチンの接種や、県民旅行割等の需要喚起策により人流が増えることへの期待感によるものと推測される。
●地域毎で見ると今回調査時点の地価動向DIは手取川地区が最も高く+25.0ポイント、また最も低かったのは奥能登地区の▲66.7ポイントであった。
●金沢市は、第10回調査(令和2年10月1日)で▲18.8とコロナ禍の影響により初めてのマイナスとなり、第11回調査(令和3年4月1日)で▲43.9ポイントとなったが、その後前回第12回調査で▲28.9ポイント、今回は▲6.4ポイントとマイナス幅が縮小してきており、改善の傾向が見られる。なお、半年後の予測は+4.3ポイントとプラスに転じている。小松市は今回▲9.1ポイント、半年後は▲18.2ポイントと予測されている。白山市は今回±0.0ポイント、半年後は▲33.3ポイントと予想されている。
●半年後については、奥能登地区・県央地区で改善、能登地区・手取川地区・南加賀地区で悪化と予測されている。

(2) 石川県全体の不動産市場の動向
① 土地・新築戸建

●実感値は▲12.6ポイントと前回調査に比べ0.9ポイントの悪化。
地域毎では、手取川地区が最も高く±0.0ポイント、また最も低かったのは能登地区の▲28.6ポイント。
半年後については、県央地区・南加賀地区が改善、奥能登地区・能登地区・手取川地区が悪化と予測されている。
② 中古マンション
●実感値は▲14.0ポイントと前回調査に比べ0.7ポイントの改善。
半年後については、手取川地区・南加賀地区が改善、奥能登地区・能登地区・県央地区が悪化と予測されている。
③ 中古戸建
●実感値は▲6.0ポイントと前回調査に比べ6.3ポイントの改善。
地域毎では、奥能登地区が最も高く+25.0ポイント、最も低かったのは能登地区・手取川県央地区の▲25.0ポイントであった。
半年後については、奥能登地区が悪化、能登地区・県央地区・手取川地区・南加賀地区が改善と予測されている。

Ⅴ.不動産賃貸市場の動向等、その他詳細については、下記本文をご参照ください。